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5章:わだかまり
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しっかりとメイクを直しながら
ヒロ君、判ってくれたけど
やっぱり、これからもこだわっていくのかな…
ワタシがソープにいた事、これからもこだわり続けるのかな?
でも、当たり前か…
自分のオンナがソープにいた事、
こだわり続けるのは当たり前か…
こだわり続けるならたとえやり直してもいつか、また、破綻するかな…
なんて考えていた…
メイクを直してトイレから出てヒロ君を探すとロビーの椅子に座っている。
ワタシはヒロ君に近づくと
「行こうか…」
とヒロ君が立ち上がる。ワタシは
「ヒロ君、腕を組んでもいい?」
とちょっと甘えて言うと
「いいよ…」
と言ってワタシと腕を組んでくれる♪
懐かしいヒロ君のオスのニオイがフアッと匂ってくる。ワタシは
「ヒロ君、ヒロ君のニオイ、懐かしい…」
と組んだ腕を強くして肩にワタシの頭を擦り寄せていく。
ヒロ君は
「ああ…陽子だって陽子のニオイがするよ…
この香り、懐かしいし、たまらないんだ…」
と呟く。ワタシは歩きながら
「ねえ、やっぱり、無理かな…
ワタシとやり直すの…
ワタシ、ヒロ君とやり直したい…
また、ヒロ君に抱かれたいの…
ワタシ、まだ、ヒロ君に着けさせられたボディピアス、着けているの…」
と言ってみる。
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貧困になった(その5) ©著者:Yoko
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