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5章:わだかまり
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ヒロ君は
「陽子、メールでも言ったけど、
僕はまだ、陽子がソープに勤めていた事、
完全には納得していないんだ…
陽子は僕が倒れて将来の事、どうなるか、判らなかったから
お金が不安だったから
陽子が自らソープに沈んだことは理解したし、感謝するけど、
お金のために陽子が沢山のオトコに抱かれていたと思うと
たまらないんだ…
こうやって、君と向かい合って話していても、
もう、前の陽子じゃないんだ…
なんて思ってしまうんだよ…」
と寂しそうに呟く…
ワタシは
「あの時、ワタシ、ヒロ君が倒れて考えたの…
ヒロ君がいくらお金持ちでも
これから治療費や生活費がいくらかかるか判らなかったし、
もし、ヒロ君が寝たきりや半身不随になったら
ワタシがヒロ君の面倒を見なくちゃいけなって思っていたから…
でも、資格もスキルもないワタシが稼ぐには
それも大金を稼ぐためには
風俗…それも一番、稼げるソープしかないって…
だから自分からソープに沈んだの…
この事は判って欲しいの…」
と繰り返し言う。
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貧困になった(その5) ©著者:Yoko
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