ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

1章:合格判定E (1/1)

1章:合格判定E


美大の入学試験科目にヌードデッサンがある。

あってもいいんじゃない? 美術の基本だし。
どうせトルソーの石膏像でも描くんでしょ。あるいは既成の裸婦画の模写とか。

ところが、本当に裸体の女性モデルを使うのが当たり前だそうだ。

それもそうか。


男子高校生の親が事務所に依頼してきた。
──そういう美大を志望しているから、息子に模擬試験として自宅で裸婦デッサンをさせてやりたい。

事務所も事前に聞き取りをしていた。
本人いわく、普通の高校の進学コースだから専門課程の経験がなく、今の自分の段階では裸婦を描いて合格できる自信が全くない。

親いわく、社会人向けの教養サークルの絵画教室に参加させることも検討したが、そういう場での失敗は、取り返しがつかないトラウマになりかねない。

そこで、自宅で個人練習したい、させたいという意思の一致から、今回の依頼となったわけだ。

私いわく、
ヌードも描けないなら、美大はあきらめなさい。

シュッシュッとコンテ(鉛筆みたいなもの)が走る。

依頼を受けた私は期日に少年の家に行った。

まずは、両親もいるリビングでコスチューム(着衣)のモデルとなった。

実はコスチュームは初体験だった。
緊張する。早くヌードになりたい。(マジ)

結構イケメンの少年はリビングにイーゼルと椅子を持ち込み、同じく椅子に座る私を横目にチラチラ見て、コンテを走らせている。

それはプロのモデル相手に背伸びしているようには見えなかった。
新鋭のプロ画家そのものだった。

出来上がったデッサンは、なるほど美大志望者の作品だった。
ヌードやってなくても、基礎はできてるんじゃない?
私は、そう思った。

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

ヌードデッサンのある美大の入試 ©著者:きのした詩織

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.