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22章:繁栄の国 (14/14)

何も知らない王子と王女は部屋で仲良く遊んでいた。
コンコンコン。
ガチャッ。
そこへ母親二人が帰って来た。
「あっ、お母様!あれ?目が腫れてるね。どうしたの?」
アリシャールはタオルを濡らしニーナとシャロンに手渡した。
ニーナはたまらずアリシャールを抱き締める。
「お母様のお話を良く聞いてね。これから貴方はお父様のお仕事を継いでいくの。その為にはいっぱいお勉強が必要なのよ。明後日からお母様は教えられない勉強を頑張って。」
それまで言うと一筋の涙がまたこぼれる。
子供達も異変に気が付き、それぞれ母親の元に近付く。
「母様?今の話しは本当なの?」
ニーナの話が皆に聞こえ、ラファエラがシャロンに聞く。
「ええ、本当なの。だから、ラファエラとミカエラ、貴方達も例外ではないのよ。母様はそれまで会いに行けないけど、頑張るのよ!」
優しく二人を抱き締めるシャロン。
だが、ラファエラはこの時が来たのかと心に一人思った。

「今日はお母様達がいっぱい遊んであげる!皆で楽しみましょう!」
そうニーナが言うと皆で追いかけっこが始まった。
楽しい時間はあっという間に終わってしまう。
今を楽しい思い出に刻もう。
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白と黒の王子 ©著者:ティピぃ

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