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23章:民の為に (3/11)

黒の王子として教育を受けているラファエラは今、街に行き人探し中だ。
『こんな人がウジャウジャ居る中に本当にターゲットは居るのかよ……。』
今、街では市場が開催されており色々な人が市場を行き来している。
一人言われたターゲットを探すラファエラは苦戦していた。
あちらこちらで声が聞こえてくる。

「いらっしゃーい!安い野菜はどうだーい!」
「これなんかお手頃で良いと思いますよ。良くお似合いで!」

『あー、苛つくな。耳を澄ましても外野の声しか聞こえん。ここは、自分の足で探すか聞く……いや、聞いたらダメだ!って事は自分の足で探すしかないか……。』
市場で苦戦している姿を遠く離れた場所から双眼鏡で確認しているのは、ノヴァールとミカエラの二人。
「この人混みに苦戦している様なら話しにならない。」
ミカエラに聞こえるようにそう言うと、双眼鏡をミカエラに渡した。
ミカエラは双眼鏡を覗くと市場の人混みで一人浮いたラファエラが確認できた。
「人混みに居るのに逆に目立ってしまっている。これじゃあ、宝の持ち腐れってやつだな。この場合、ミカエラならどうする?」
いきなりの質問にも驚きはせず、ミカエラは冷静に答えた。
「僕なら市場で買い物しているフリかはぐれたフリしてターゲットに近付く。かな……。」
最後は少し自信無さそうに答えた。
「まぁ、大方当たりだな。今のラファエラの状態では、ターゲットに逆に自分の居場所を教えている様なもの。それを離れて見てればわかるだろ?」
ノヴァールは特に教えることは無く、二人は仕事の同行などまだまだ先の話し。
「あっ!お父様、動きました!」
双眼鏡を覗いていたミカエラがそう言うと、目を凝らしてノヴァールは見る。
どうやらターゲットの姿を確認できた様だった。
『全く、本当に甘いな。』
ノヴァールは今日の課外授業の様子を見て思った。

ラファエラはそのまま城には戻らず、あえて遠回りをして城の裏手に回っていた。
これも教えられた通りにやった。
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白と黒の王子 ©著者:ティピぃ

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