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22章:繁栄の国 (12/14)

コンコンコン。
「ニーナ様とシャロン様をお連れしました。」
すると中から返事が。
「わかった。入ってきて。」
扉を開けると椅子に座るオルフェスとノヴァールの二人が居た。
更に訳が分からなくなる二人は顔を見合わせた。
「さっ、こっちに座って座って!大切な話があるんだよね。」
オルフェスに促されニーナとシャロンも椅子に座らされた。
「あ、あの……一体全体何ですか?訳が分かりません……。」
勇気を振り絞って言ったのはシャロンだった。
「そうだよね。いきなりこんな形で話すとなるとビックリするよね!」
「本題は後継者だ。」
話が進まない様子を見てノヴァールが切り込んだ。
!?
ニーナ、シャロンの頭にはビックリっと書いてあるかのよう。
「待ってください。まだ子供達は幼く後継者には決めるのは早すぎませんか!」
ニーナはまだまだ遊びたいだろう子供達の事を思い話したのだろうが、王女、王女となれば話しは別になってくる。
「ニーナ、良く聞いて。私は物心着いたときにはもう白の王子として育てられてきた。それはノヴァールも同じなんだよ。だから早い段階で後継者を決める必要があるんだ!わかってくれるかな?」
ニーナを諭すように話したら、ニーナの瞳から涙がボロボロ溢れてきた。

『そうだわ。この方の妻になったその時から、通らなければ行けない道なのはわかってたわ。でも、こんなに早くに決まるなんて……。オルフェス様を分かっていたつもりなのに、考えが甘かった私が恥ずかしい。』
涙を流し一人で思う事がたくさんある。
シャロンはノヴァールの顔を見るなりうつ向いた。
納得したのだろう。
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白と黒の王子 ©著者:ティピぃ

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