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21章:新しい時代 (6/18)

オルフェスはと言うと、自室でクラッドと何かを話している様子。

「オルフェス国王陛下、貴方様も何時までも一人と言うわけにはいきませんよ。」
椅子に座り、外を眺めているオルフェスにクラッドはズバッと言った。
「うーん。そうなんだよね。わかっては居るんだけど、相手となると慎重に選ばないといけないでしょ?そうだなぁ……次のパーティーの中から私の婚約者を決めるのはどうかな?」
オルフェスも事の重大さには重々承知しているよう。
「わかりました。必ず、パーティーの内に目星だけでも着けておいて下さいね。」
クラッドも気が気ではないのだろう。
何せ、白の国王陛下の相手が居ない。と街では噂に噂が流れ貴族の娘達は今か今かと張り切っている。と小耳に挟んでいたからだ。
「遅かれ早かれ訪れる道ってやつかな……。ノヴァールに先越されちゃったし、私も良い娘と出会えれば良いんだけどなかなかね……。」
頭に手を置き悩むオルフェスはクラッドに聞いた。
「もしも、パーティー中に良い娘が居たらその日の夜から城に泊まるのかな?」
抱え込んだ頭を上に上げクラッドの方を見つめた。
「そうですね。目星が付いた娘には暫くの間は城に止まって頂きます。オルフェス国王陛下ならば何も問題はありません。」

最後の言葉にはノヴァールの事を意味する。
黒の国王は闇の仕事を受け持つ為相手はノヴァールに観賞しない娘が好ましかった。だが、白の国王となると逆に表に出るため、マナー、教養、品格、見た目も重視されるのが二人の違い。
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白と黒の王子 ©著者:ティピぃ

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