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9章:静かなる夜
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王子達とは違い、クラッドの夜は明け方まで業務が続くこともある。
今夜は城内にいるだろう侵入者の件で動いている。
「兵士全員の確認は取れましたか?報告はどうなってますか?」
近くに居た兵士に聞く。
「す、すみません。自分は責任者ではないのでわかりません。」
慌てたように答える。
「では、早く責任者を私の元に呼びなさい。どうなっているのか報告をと事伝えなさい!」
バンッ!
勢い良く扉が閉まった。
『全く……。早く見付かっても良いものの。王子の近くには兵士が厳重に見回りをして、何かあったら城内が騒がしくなるのですぐにわかると思うのだが……。やれやれ。でも、まさか二人の女神が目的となると話しは面倒な事になりますね。』
時は午前3時を回っている。
それでもまだ寝る兆しがないのは、彼が仕事熱心だと言うことだろう。
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白と黒の王子 ©著者:ティピぃ
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