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4章:夜まで (1/2)

4章:夜まで

『ノヴァールの言ってた夜って、そう言えば何時だっけ?』
ふと思ったオルフェスは席を立ち上がった。
「すぐ戻るから、席を外すよ。」
言い終わる前には部屋を出ていってしまった。

『時間聞くの忘れるって私らしくない。もう夕暮れ時じゃないか。まだ部屋に居るかな……。』
そう思いながら、体はゆっくりとノヴァールの部屋に向かって走り出していた。

『はぁはぁはぁ……。私の部屋からノヴァールの部屋まで……と、遠い……はぁはぁ。』

バタバタバタ……。
ドンドン!!
「ノヴァール、私だ!部屋に居るのかい?入るよ!」
ギィーー!!

ソファーの上で寝ている人影が見えた。
「ノヴァール!?」

人影はゆっくり起き上がって、こちらを見てきた……気がした。
「なんだよ……。ふぁーー。寝てた。今何時?」
オルフェスを他所に、ソファーでノヴァールはいつの間にか寝ていたようだ。

「い、今?今は夕時だよ。よ、夜に街って時間を聞くのを忘れて……い、急いで来たんだよ!」
走ってきたせいで息が上がっている。

「行く時間?21時過ぎって考えてる。一緒に来んの?」
ノヴァールは淡々と話す。
「21時過ぎね!わかった。私も一緒に行くつもりだよ。だから、よろしくー。早く仕事終わらせないと!」
そう言うとオルフェスは部屋から出ていった。

「なんだったんだ?いつも街に行くって言ったら来るくせに、今さら一緒にとか、何なんだ?」
一人悶々としてるノヴァールは、またソファーで横になった。
『まだ夕時なら少し横になってるか。飯は……街に言ったら食べれば良い…か。ふぁー。』
そう思いながら一人眠りに。
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白と黒の王子 ©著者:ティピぃ

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