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3章:†男の立て方†
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両腕を捕まれ、露になった加代の顔に、涙の跡なんて全然なかった。
『な、何の事だべ!?』
『いや、訊いてる。
俺等がウサギの言いなりって、どう言う意味だ?』
零士の普段とは違う空気を、さすがの加代も悟ったのか
『あ、い、いんや、そんの、桜木サンは俺を余そうどしでるみでぇで、だがら、冬真サンにも取り入っでるべ?
そんで、俺を追ん出すようにしろっで、兄さん達に言っだど思っだがら………』
と、しどろもどろに。
『それなら何故今此処に居る?』
零士が繰り返す。
『矢菅で俺が、桜木サンの気が済むように、桜木サンに頭を下げでやっだがら………
俺は、何でもそんに、他人には折れでやっがら。
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