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2章:‡矢菅の女‡
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女人禁制の煌璃。
長男の意向で。
とにかく女の子はダメ!
責任が持てないから。
それに、いざとなれば女の子の方が稼げる。
だから、♂限定。
と凪が決めた。
煌璃発足当初のメンバーも、全員賛成。
私も賛成した。
だってね?
仮に赤ちゃんなんてなったら、私じゃ無理!
保育士の資格も看護師の資格もない!
赤ちゃんは大好きだし、子供は大好きだけど、好きってだけじゃダメ!
んで、男子限定。
でも、新潟県と群馬県の県境の部落から、加代を連れて来ちゃった。
その加代は今、お風呂中。
んで、凪が怒ってる。
『なんでこうなった?』
『だからね…………』
と、経緯を。
http://book.hostlove.com/author/420659/
をご覧戴けると有り難いのですが…………
加代は、その集落、矢菅の嫁。
主人が留置されて離婚を考え、実家に行った。
だが、実家は彼女を迎え入れなかった。
それで連れて来たのだが。
『俺は、女人禁制だと言った筈だ!
万が一の事態となったら、その責任はどうする!?』
仰せの通りで。
『長くて3ヶ月。
その間に、行く先を探す。
この際、風俗でも何でも』
と、零士が言った。
『あの女は、口の利き方を知らん。
挨拶も知らん。
どうやって調教するんだ?』
田舎の女の子。
一人称は《俺》
凪が、彼女を《君》って呼んだ、名前知らなかったから。
それだけで、真っ赤になって照れてた。
地元じゃ、お互いに《オメェ》だし。
私はずっと《年増》と呼ばれてる。
年上だからだとか?
名前は呼ばない。
名前で呼ぶのは、お偉いさんだけなんだって。
ずっとそんな環境で来た。
立場が上じゃなきゃ名前は呼ばない。
凪は何がってそれが一番気に入らなかった。
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