19章:ファイナル (2/8)

この先何が起こるかなんて
誰にもわからない

だから一日でも永く好きな人の傍で笑ったり泣いたりしたい

殴られても蹴られても傍にいたかった
アナタが喜ぶ顔、笑った顔、怒った顔全部大好き

ワタシには誇れるモノなんてなんにもないけど
ホストでいる限りワタシの全てを渡してでも輝く代表でいて欲しい


今までアナタがワタシの傍にいてくれたから仕事も苦にならなかった
ちゃんと見ててくれたから
少しは「誇れる」仕事になったよ

ずっと傍にいてくれてありがとう




その先ワタシにできる事はないかも？と心配になる…

でも今日は最後の勇姿…
ちゃんと見るね


最後まで樹らしく輝いてね？



買ったばかりの黒のスーツを見に纏い樹が言ってくれた

「約３年一番理解してくれて愛してくれて傍にいてくれて…
ありがとう 明日からは俺がお前を養う番だなw 今日のラストを持ってエース引退だw
舞、辛かったよな俺の為にごめんね」


辛かったよ、苦しかったよ
好きでもない奴とSEXして喘いで

それを喜びやる人なんていないよ…
もう嫌だって思ったよ

でも好きなんだもん

どうしても好きなんだもん



でもね……頑張れたなんて嘘だよ…
傍にいてくれたから頑張れたなんて嘘だよ

でもホストでしょ？
お金ないと嫌われる


私は心のどこかでずっと思っていた