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27章:僕のランドセル
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イオンの中を徘徊していると、ランドセル特集とばかりに、色んなランドセルが並んでいる。
兄貴「蓮!好きなの選びな」
蓮「うわぁぁ!いっぱいあるど」
姉「蓮君は、何色が良いの?」
蓮「ん〜とブルー」
兄貴「ブルーなんてあんのかよ」
俺は、兄貴の肩をポンポンと叩き首を振る。
俺「兄貴は、浦島太郎だな。兄貴の頭の中じゃランドセルの色は?」
兄貴「女は、深紅の赤。男は、漆黒の黒だろ」
俺「カッコ良く言っても、赤と黒なんざ今時絶滅種で、そんな色のランドセル背負ってる奴は、少ねえよ」
兄貴「俺達は、黒背負ったやろ」
俺「ゴキブリ並の光沢感があったなぁ。でも、今じゃ時代錯誤だ」
兄貴「…」
俺「兄貴平成も終わる。考えが古いんだよ。カラフルに行こうぜ、カラフルによ、平成最後にふさわしいランドセル買ってくれや」
兄貴「勿論だ。新時代の幕開けに相応しい逸品を俺は、このイオンで選ぶ」
俺「いや選ぶのは、蓮に選ばしてくれ」
兄貴「無論、俺は、蓮の選んだ物を支持する。さあ選べ蓮!」
蓮「今選んでるどぉ」
俺もランドセルを手に取って、見ていると昔を思い出す。
俺は、ランドセルを前に背負って、兄貴がサンドバッグ代わりに殴ったり蹴ったりしていた事や、登校班の班長の旗で、俺のランドセル叩いてた事を、ふと思い出す。
俺は、兄貴を見る。
俺「こいつも馬鹿だったもんな」
兄貴「なんだ?」
俺「んにゃ、何でもねえ」
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ReN〈蓮〉 ©著者:ダディ
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