6章:妻の友人 (4/7)

表から車のエンジンの音が聞こえる。

奈緒が蓮と帰宅したようだ。

廊下を走る足音。

蓮「とおちゃんただいま」

俺「おかえり、蓮甘太郎あるぞ」

蓮「甘太郎食べるぅ」

蓮は、クリームの今川焼を笑顔で頬張っていた。

「元気〜？」

俺「あっ？何でここに居るの？」

目の前には、俺がデリドラをしていた時のW(若菜)が立っている。

若菜「遊びに来ちゃった」

俺「あっそう」

無造作に甘太郎に手を出す若菜。

俺「ごく自然な流れで甘太郎食うなや」

若菜「相変わらずだね、糞ドライバー」

俺「いえいえ貴女には、負けますよ偽パイさん」

若菜「殺すよ」

奈緒「その辺でやめときなよ」

俺「へ〜い」

奈緒「若菜近くまで、来たんだってさ」

俺「近くって北海道に？」

若菜「まぁね」

俺「出稼ぎ？」

若菜「ちゃうわ」

そんな話をしながら、
妻と友人の久々の再会を
俺は、見ていた。