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13章:‡雨‡ (72/72)

加代がそれを黙ってたが、冷めたような笑顔になって

『俺はホンドに口減らしだっだんけ?

だども、俺なんがもう、関係ねぇのは当たり前ぇの事だっだんけ?』

と、呟いた。

『孫が男の子だがら、そっぢに金掛けるっで。

そんに、加代はろくに読み書きも出来ねぇし、性格もひねくれでるがら、集団就職もさせられねがっだっで言っでだんだど。

んだがら、篠部に行っだら厳しぐ躾でぐいろっで母ちゃんが言われだっで。

だども、サトエん家はもっど金が少ねぐで、何度も言っででもはぐらかされぢまうっで。

んで、下が梺町に移動しだら、結局、金の事なんがそのままで、何処に行ったんだが判らねぐなっぢまっだっで、父ちゃんも母ちゃん凄く怒っでだ。

役場がら金が入ぇっだんに、そのまま逃げだっで。

だがら、サトエには特別辛ぐ当たっでだんだ。

サトエは親にも見捨でらいだクズだっで言っで』

ユキちゃんがそう言うと

『だべ?

だども、俺は悪ィぐねぇ!

サトエはクズだっだんだし、俺がみんなに色々話しでやっだがら、みんなだっで、余計に喰えだり、旦那がら、褒美貰っだりしでだんだ。

俺がみんなに、いい思いをさしでやっだんだべな?』

人を差別する事、それを否としない環境。

クズ、と位置付けられてしまったら、もう、なんでもアリ。

加代は、それを知って立ち回った。

でも、もしそれをしなかったら、きっとトシコさんの矛先は、加代にも向いてた。

本家を絶対とする、こんな閉鎖された場所で、保身的になったからと言って、それを攻められるだろうか?

毎日、畑仕事と、家事とご主人のご機嫌伺いと。

ずっと、それこそ一生、その繰り返し。

そう考えたら、保身に走るのは当然だと思った。

サトエさんについて、加代を攻めてた自分の浅はかさを知った。
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‡ふぁみりぃず‡ ©著者:Jude(ユダ)

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