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13章:‡雨‡ (71/72)

寿春さんの弟君の、小父様方の言及に、井上家の人達は顔を見合わせて、苦虫を噛み潰しながらも、愛想笑いをしてる。

テルヨさんは、固い表情で、目を泳がせてるようだ。

私達は内心、尤もだ、と思ってた。

皆様大方の事情をご存知のようで、矢菅以外の皆様も、どなたも口を開かなかった。

『…………亡ぐなっだ自分の兄貴の悪口になるがも知れねぇけんど、兄貴がもっど早ぐに毅然どしだ態度に出るべきだっだんだ。

しだら、順子の運命だっで変わっでだだべな?

井上さんがらは、500万の持参金が有っだっで、それに遠慮しでで。

ま、当時の500万なんで言っだら、家が建つ程の金だ。

だども、テルヨと将也には悪ィが、俺はそん金を返しで、将也だげ残しで、順子と一緒にテルヨを里に戻せっで言っだ。

けんど、義姉さんが寝るようになっぢまっだがら、そんにも出来ねぐなっぢまっで、結局此処がら、就職させる事になっだ。

だども俺は、順子は他所に出さねぇで、井上に渡すようにっで寿春に言っだ。

寿春も、何度も足を運んでだべな?

んだに、そっぢは関係ねぇの一点張りで、そいでも寿春は弟を連いで、あんなに足を運んだっでのに、最後は、玄関払いだったんだべ?』

と、マキちゃんのお祖父様が。

すると、将也君が

『雪ん中行っだっでんに、茶の一杯も出さねぇで、玄関に鍵掛けぢまっだっでな?

俺は、何時が順子を連れで、何の差別もされねぇ所に行ぐっで決めでだがら、勉強もしだ。

何処に行っだとしでも、どんにでもなるように。

けんど、俺がそんに思っでだだげで、もうとっぐに順子は、壊れぢまっでだんだべな?』

将也君が、深い溜め息を吐いた。

それから、少し厳しい口調で

『な?お袋。

オメェは自分可愛さに、順子を苛め抜いだんだべ?

んだども、例い誰ん子が判らねぐでも、順子は何も知らねぇで、オメェの腹がら出て来だんだべな?

オメェ、鬼だべ?

悪ィけんど、井上ん家ども、俺は縁を切る。

俺を孫だの甥っ子だのっで、思わねぇでぐれろ。

俺も、井上に爺と婆と叔父さん逹が居る事は、一切忘れっがら』

『………矢菅の豪雨はきっど、お2人の深い後悔と、懺悔の涙でごぜぇましょう。

人生を閉じ、肉体から離れた時、その方は、真のご自分になられで、あの世に旅立って逝かれるようでごぜぇます』

和尚様が目を閉じられた。
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‡ふぁみりぃず‡ ©著者:Jude(ユダ)

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