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13章:‡雨‡ (68/72)

テルヨさんは、お祖母様を嘲るように

『なんに、ワケ判んねぇ事言ってんだべ?

お義父さんは、どんな事が有っでも、掟は破っちゃなんねぇっで、何時も言っでだべな?

だがら、ちど荷は重ぇけんど、お義父さんの言う通りにするつもりだ!』

と。

すると、テルヨさんの父上も

『んだな?

オメェは嫁なんだがら、岡崎家の掟に従うんが勤めだがんな?

お義父さんだっで、死人に口無しで勝手な事さいだら、浮かばれねぇ。

ごいがらは、オメェが嫁どしで、しっがり仕切っで、岡崎家を守り立で行ねぐぢゃならねぇ!』

と言うと、テルヨさんのお兄様も

『そんだど、テルヨ!

父ちゃんの言う通りだ。

オメェがちゃんど、岡崎家を仕切らねぇどな!?

そいが筋っでモンだべサ?』

と言った。

『んだども、んじゃ、先んず伯母さんの立場がねぇべな!?』

と、マキちゃんの父上が言った。

すると、寿春さんの弟君方も

『んだ!

そんに考ぇるんなら、先んずはお袋だべな!?』

『ああ。

そいじゃ、お袋の立場がねぇべな!?』

と言う。

『だども、お義母さんは、こう言っちゃなんだけんど、読み書きもそろばんも出来ねぇべな?

帳簿だっで付けられねぇんじゃ、みんなが稼いだっで、何に遣われちまうが判らねぇべ?

そんでもいいんけ?』

と、テルヨさんがお祖母様をチラ見する。

当然のように

『嫁の癖に、俺をバガにするんげ!』

と、お祖母様が。

このお祖母様は、識字は出来なくても、決して呆けてるワケでも、頭が悪いワケでもなかった。

お祖母様と言っても、未だ母より若く、昭和二桁。

母より、3つ年下だった。

これから行こうとしてる、加代の里の部落の出身で、6人兄弟の2番目だったそうだ。

上にはお兄様が居て、下には弟と妹が2人ずつ。

お母様は、一番下の妹を出産した時に亡くなった。

お祖母さまは、ずっと寝た切りだったそうで、家事に追われて、学校にも行けてなかったらしい。

『いんや、バガにはしでねぇけんど、字も書けねぇんじゃ無理だべな?』

とテルヨさんが言うと

『字も書けねぇんけ?………』

と、テルヨさんのお母様がニヤニヤ。

『なぁ?

これは岡崎の問題だっで昨日言ったべな!?

井上(テルヨさんの旧姓)には関係ねぇ。

口を出さねぇでぐいろや!』

と、将也君が苛々したように言った。
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‡ふぁみりぃず‡ ©著者:Jude(ユダ)

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