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9章:‡怪しい影‡ (2/47)

入り口が開いた。

杏里ちゃんが来た。

白いウサギの付いた、赤いサロペットのズボンに、薄手のピンクのセーター姿。

赤い運動靴。

髪は、綺麗にカットされて、オカッパになってた。

小綺麗にされた杏里ちゃん。

会った時は、ボロボロだったのに。

此処は子供達の楽園。

何の差別も区別もなく、みんな同じ。

幹耶と、美優姫お姉さんも一緒だった。

『失礼します!』

と、美優姫さんは言うと

『お椅子』

と、杏里ちゃんに、椅子を指し示した。

杏里ちゃんが、椅子を見る。

『杏里?掛けるんだよ?

椅子に掛けます』

と言った。

すると、杏里ちゃんが椅子の所に来て、ちゃんと自分で掛けた。

『お菓子を食べて。

お菓子ね?』

と、奥様が菓子鉢を杏里ちゃんの近くに寄せた。

杏里ちゃんは、お菓子を見る。

『食べてね』

と奥様が繰り返す。

でも、3種類のお菓子を選択する事が出来ないのか、ただ、見つめてる。

『甘いお菓子、しょっぱいお煎餅、チョコレート』

と、美優姫さんが1つずつ、指を差して、ゆっくり言った。

杏里ちゃんがやっと、お煎餅に手を伸ばした。

『戴きます』

と、美優姫さんが言った。

「……………ス」

『どうぞ、お上がりなさい!』

と、奥様がワザと、とても大袈裟に言われた。

そうなのだ。

こんな減り張りが必要なのだ。

奥様は、ミルクをお湯で溶いて、杏里ちゃんの前に置いた。

『熱いのよ!

冷めてから、飲んでね』

杏里ちゃんはミルクを見たが、手は出さずに、お煎餅を噛った。

『杏里、海苔が付いてる。

美味しいね?』

と、美優姫さんも同じモノを。

将也君は、その様子をジッと観察してた。
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‡ふぁみりぃず‡ ©著者:Jude(ユダ)

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