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8章:†杏里ちゃん†
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煌璃に到着!
水曜日の未明に、順子さんが自殺未遂をした。
その夜、ご両親と将也君が来て、煌璃に1泊した。
木曜日の朝、物知りさんの訃報を受けて、ご主人と将也君が帰郷。
その翌日、物知りさんのお通夜。
順子さんが、姿を消した。
その順子さんは、一升峰と呼ばれる所で、遺体で発見された。
土曜日、物知りさんのご葬儀を済ませ、精進落としの最中に、サトエさんがご主人のタケシとその弟のアツシに暴力を受けて、病院に。
手術中に息を引き取った。
日曜日、順子さんとサトエさんのご葬儀を。
斎場で意識をなくした。
そして今日月曜日。
明日が店休日のせいか、結構お客様が居た。
要塞、いや地下室が完成したお蔭で駐車場はいっぱいいっぱい。
そのギリギリのスペースに、パジェロを停めた。
さすがに高級車だ。
とにかく大きい!
もう、美容師達も帰ってた。
零士のZも帰ってた。
幹耶も来てる。
車を停めたら、芳樹と蓮が出迎えに来た。
《お疲れ!》
《ただいま!》
『お世話になります!』
と、将也君が言った。
『パジェロなんて、凄い車乗ってるじゃん?
後で運転させて』
と、蓮が中を覗き込んだ。
『大き過ぎるんだけんど、何となく買っぢまっで…………
邪魔じゃねぇべけ?』
『いや、停められるから大丈夫。
今、和尚さんも来る。
つか、もう来てるんだケド』
と、蓮がオカマちゃん倶楽部の、秘密の花園に目を向けた。
『昼間、昇天セレモニーの人が来たみたいで、リビングに祭壇を設置してったみたい。
とにかく祭壇に載せよう』
芳樹と有弥が、骨壺を持つ。
凪が内側からサンルームを開けて
『お疲れ!
色々大変だったな?』
2つのお位牌を持った将也君に声を掛けた。
『お世話になります』
『自分の家だと思って、自由にしてくれ。
此処はそう言う所なんだ』
と凪が言った。
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