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7章:‡忘れられない事‡ (2/60)

昇天セレモニーが到着したのは、告別式が始まる、2時間も前だった。

将也君は、サトエさんも一緒に弔いたい、と朝イチで電話を入れた。

それで、昨日仕事を取り剥ぐってうちひしがれて帰って行った、中嶋氏と、順子さんの担当だった、荻原さん。

それにバイト君が3名。

後にも先にも実に異例なのだが、ダブルの告別式となった。

昇天セレモニーは、今日、一緒に執り行うなら、2件目については半額にする、と言った。

半額も有り難いが、将也君としては、一刻も早く、あの世に送ってやりたい、と。

冬真君やヤンマーや、女の子達も同じ気持ちだった。

昇天セレモニーも、こんな事は初めてのようで、急いでサトエさんの祭壇を用意してた。

順子さんの祭壇と、サトエさんの祭壇が、間口ギリギリで並んだ。

こんな事なので、読経も、ご住職と嶺厳さんとお2人のデュエットとなるようだ。

ヤンマーの2人は、ちゃんとお香典の用意をして来た。

冬真君も、持って来た。

丸岡家の小父様方も、岡崎家の小父様方も。

将也君の気持ちが伝わった。

少しでも、と言う事で包んだようだ。

受け付けには、セレモニーのバイト君達が立った。

荻原さんと中嶋さんは、代わる代わるバイト君達の様子を見ながら、集まって来た人達を受け付けに促す。

丸岡家の小母様方が、庭に設置されたテーブルに、お茶の支度をした。

お新香とお団子も置かれた。

お団子はそれぞれに持ち寄ったようで、大きさがマチマチ。

胡麻と餡子と御手洗。

あ、因みに御手洗いではなく、みたらしと打ったらこうなった。

こうだったっけ?

漢字は止めよう。

皆様適当にお茶を薦め合って、お喋りを始めた。

もう、丸岡家も岡崎家も、この葬儀についてグズグズ言う人は居なかった。

お線香を上げて、手を合わせてた。

それはいいのだが、篠部家の人達は相変わらずで、お線香も上げないし、受け付けすらしようともしないで、お茶の支度の有るテーブルの近くの椅子に掛けた。

早速煙草に火を点ける。

灰皿なんて関係なかった。

もう、地面にそのまんま。

未だ、誰も手を着けてなかった急須の蓋を、冬真君の母上が開けた。

『あんれ?玄米茶だ!

こう言う時は、普通緑茶だろうに』

とブツブツ言いながら、急須にお湯を注いだ。
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‡ふぁみりぃず‡ ©著者:Jude(ユダ)

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