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3章:ユダの本性
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私は単純でアホだった。
私が見て聞いて感じる事は、みんなそうなのだと思ってた。
だから、何も気にしてなかった。
階段に座ってる人、洗面所の隅に佇んでる人、空いてるベッドに掛けてる人。
長い洗面台の前の大きな鏡。
歯磨きをしてると、覗き込む人。
でも、何故か区別は有った。
隣で一緒に歯磨きしてる子とは話が出来ても、そんな人達とは話が出来ない、と言うか、話をしてはいけないような?
母が来ると必ず、オルガンのお喋りや、そんな人達の事、寝てるのに宙に浮いた事等を話した。
4才になると母は、毎週日曜日の、朝食が終わった頃に迎えに来て、自分の親友の嫁入り先の教会に、私を連れて行くようになった。
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