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16章:秘密 (2/5)

3月の終業式を、終え
俺は、いつもと変わらぬ毎日を、過ごしていた。

兄貴は、前日から熱を、出していて、心配だったが、午前中で、学校も終わった事もあり、俺は、クラスの皆と、カラオケに来ていた。

明日からは、春休みという事で皆、羽目を外していた。

俺は、夕方頃に、ラブホのバイトの為、皆に別れを告げ、ホテルまで足早に向かった。

そして、バイトが、終わり、家に電話を入れた。

俺「もしもし兄貴」

有紀「有紀だよ、またどっかで、遊んでるの勇次君」

俺「すんません、今帰るから、何か買ってこうかと思って」

有紀「大丈夫だよ、私もう帰るけど、カレーあるから温めて、食べてね」

俺「ありがとう有紀ちゃん」

俺は、電話を切り、近くのコンビニで、雑誌を立ち読みしてから、自宅へ向けて歩き出した。

いつもは、自転車だったが、この日は、学校から直でバイトに、出た為、
いつもとは、違う道を、歩って帰っていた。

河の堤防沿いの道を、たばこを吹かし、月や星を見ながら歩いていた。

暫く歩いていると、猫の鳴き声のような、呻き声のような音が、聞こえてくる。

何かを叩く音と、怒号のような声がする。

「もう終わるから、静かにしろ、殺すぞ」

そんな、声が聞こえて来た。

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wild flower ©著者:ダディ

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