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14章:兄貴の彼女 (4/4)

土日の部活の時は、弁当を、家で作って、わざわざ届けてくれた。

俺「兄貴だけにやってあげなよ」

有紀「何で?勇次君」

俺「いや、俺ただの弟だし」

有紀「信ちゃんの大事な弟だから、私も大事なんだよ」

そう言って、笑顔で笑う有紀ちゃん。

仏壇が寂しいからと、花を買って供えてくれて、おとんとおかんに手を合わせる有紀ちゃん。

この頃から、どんどん、本当のお姉さんの様に、思うようになっていった。

兄貴と有紀ちゃんは、二人で、ひとつの同じサイズのお箸のような関係、毎日一緒に、寄り添い
付かず離れずの絶妙な距離感で佇む、お箸。
他のお箸だと、ぎこちなく、食べにくい。

そんな、お互いに無くてはならない二人は、色んな、苦難を喜びも、二人で、生きていける筈と、俺は、生意気にもこの時、思っていたんだ。


おとんとおかんの様に、
無くては、ならない存在。

それを兄貴は、見付けたんだと思った。
ある日の出来事
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wild flower ©著者:ダディ

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