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12章:三井 寿 (6/6)

体育館に入ると、男バスと女バスの連中が、こちらを向いて、キョトンとしていた。

亮は、体育館の外で、俺を見ながら待機していた。
すると、内田が声を掛けてきた。

内田「見学に来たのか」

俺「バスケ部をぶっ潰しに来たんだ」

内田「何言ってんだよ」

俺「宮城〜何処だ?出てこい」

内田「宮城なんて奴、うちには、居ねーだろ」

俺「生意気な1年坊主だ」

内田「何言ってんだよ、1年は、グラウンド走ってるよ」

俺「黙ってろ小暮」

内田「俺、内田だし」

そんなやりとりをしていると、扉が開いた。
顧問の島だ。

島「ん?何事だ?」

内田「川田が…」

島「おぉ!川田じゃねーか」

顧問の島の目を見て

俺「安西先生バスケが…バスケがしたいです」

何処からともなく流れる、メロディ。
aiwaのCDラジカセから、大音量のWANDSの世界が終わるまでは、が流れ始めた。

グッドタイミングだ、亮俺は、心の中で決まったと思っていた。

島「安西先生ってお前、何言ってんだよ」

俺「安西先生」

島「いや、戻りたいなら、普通に戻ってこいや」

そう言って俺にげんこつをした。

そして、次の日から、午後5時半まで、部活を楽しんだ。

憧れの三井寿の様に
バスケ部にUターンした

新調した、バッシュと共に、リングに向かって、高くジャンプした。
自分で買ったバッシュ。

NIKEエアベーキン

皆で、ボールを追いかけ、走った。
部活の時だけ、子供に戻れたと感じていた。

年明けの1月の出来事。
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wild flower ©著者:ダディ

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