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4章:中学1年の夏 (3/4)

家に帰ると野球を見ながらビールを飲むおとんが居た。

俺「飯は?」

父「そうめん茹でて食え」

俺「わっーた」

夏は、素麺だったが流石に毎日だと飽きる。

兄貴は、進学校に通っていたので部屋で勉強していた。

兄「晩飯なに?」

俺「そうめん」

兄「またかよ、俺要らね」

そう言って兄貴は、原チャリに乗り出掛けていった。

そうめんを茹でておとんと食べる。
最近おとんは、前にも増して酒の量が増えていた。

俺「飲み過ぎだおとん」

父「うっせーな男のくせによ」

俺「酔っ払って暴れても止める人居ねーからよ」

父「もうすぐ1年か?」

俺「はえーな」

父「ちっと飲み行ってくるわ」

おとんは、知り合いの居酒屋へ歩いていった。

そして扇風機の前に移動して、ひとりおかんの遺影を見ていた。

俺「おかん、ありゃ駄目だ」

そう呟いてその場で横になった。

すると電話が鳴る。

俺「もしもし川田ですけど」

美和「勇次君いらっしゃいますか?」

俺「俺だけど、誰?」

美和「美和」

俺「何か用?」

美和「昼間の事謝りたくてさ」

俺「別にいいよ、何とも思ってねーから」

美和「でも」

俺「だから謝る必要無しだから、じゃあまた明日な」

そう言って電話を切った。
赤の他人にどう思われようと俺は、どうでもいいと思っていた。
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wild flower ©著者:ダディ

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