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2章:星になったおかん
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救急車のサイレンの音が聞こえ始め俺は、外に出て手を降る。
俺「こっちです」
救急隊を居間へと連れていくといつまで経ってもおかんを運ばない。
兄貴と救急隊は、話をしている。
心臓マッサージをして、汗だくになった兄貴が俺に話しかける。
兄「死後硬直が出てるって」
俺は、意味すら理解出来なかった。
そして、家で突然亡くなったと言う事で警察と医者が来て検死をしている。
その間俺と兄貴は、外で警察から事情を聴かれ答えていた。
医者と警察官が出てきて兄貴に説明をする。
医「詳しい事は、解剖してみないと分かりませんが、心不全もしくは、心筋梗塞かと思います」
兄「解剖は、結構です」
医者「死後4時間程経っているかと思われます」
兄貴は、頭を下げ俺と二人で、居間に戻った。
おかんは、素っ裸にされそのまま放置されていた。
俺と兄貴は、泣きながら服を着せた。
兄貴は、親戚に電話をしていた。
おとんは、この時、携帯を持っていなかったので連絡がつかなかった。
だが現場は、分かっていたのでおとんを呼ばなくちゃと自転車を物置から出した。
俺「兄貴おとん呼んでくる」
兄「どこに居るか知ってんのか」
俺「あそこの現場だと思うから呼んでくる」
そう言って俺は、ペダルを漕いだ。
家から自転車で1時間程掛かる道を必死でペダルを漕いだ。
両膝は、笑い始め痙攣していたが夢中で漕いだ。
現場に倒れこむように到着するとコンクリートの土間をコテでならす、
おとんと叔父が居た。
父「どうした?勇次」
俺「おかんが死んだんだ、おとん」
父「馬鹿言ってんじゃねぇ、あのたまが死ぬかよ」
俺「本当なんだよ。おとん早く来てくれ」
おとんは、コテを投げ捨てダンプに乗った。
無言のまま家に着き、居間に急ぐおとん
布団に眠るおかん。
近所のおばちゃん達が駆けつけていた。
父「どうしちまったんだよ。おまえよぉ」
そう言っておとんは、人目も憚らず泣いた。
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