5章:【 実行 】 (20/20)

また一つ強くなった沖田は、大人しく数日を過ごし、秀明の顔の腫れもひいてきた。

親父に言われた10日を数日過ぎたが秀明に連絡が入った。

親父と盃を分け合っていた政友会の幹部の指示の元、沖田は在籍していた組からその幹部の人の組に移ることになった。

堀ノ内にはもう秀明の存在も知られており、親父の指示で沖田が守られてるのも知っている。

だが、親父がその事実を公言しないため黙認することしか出来なかった。

その連絡を受けた秀明は沖田と喜び合い、泣きながら手を握られ、

『本当にありがとうございました。この恩は一生忘れません。』

クールな秀明も助かった沖田を思い、うっすら涙目に。

『いつかまた会おうな。その時は飯でも奢ってくれ。』

ガッチリ握手。

沖田は堂々と外へ、親父が手配した車に乗り込み空港に行った。

その車を見届けた秀明。

久しぶりに親父の自宅に戻る。

『ヒデ！たかが6人にやられたってか！鍛え直してやる！』