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20章:綺麗なお姉さんの口唇遊戯
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20章:綺麗なお姉さんの口唇遊戯
「暑中お見舞い申します」とは、一般的に七月始めの小暑から八月上旬の立秋までを指す季節のご挨拶だ。
その立秋が過ぎ、「残暑」と言う言葉が冒頭に切り替わっても、まだまだ「暑中」から抜け出せない炎天下の続いた今年の初秋。
11月に入ってようやく秋めいてきても、冬の寒さが最も苦手な自分にとっては遅れてやってきた落ち着いた陽気に得体の知れない焦りが走る。
冬の到来を間近に迫る憂鬱感にプラスして年末が迫ってきたこともあり、時の流れの儚さに打ちひしがれるのもこの時期である。
何かと寂寥感をもたらす晩秋を少しでも楽しみたいと、気晴らしのひとつくらいは求めたくなるものだ。
読書、スポーツ、食欲と、追髄する秋のレジャーは千差万別あるけれど、やはり俺にとっては風俗の秋なのだ。
もしかしたら、姫納めになるかもしれないこの大事な時期に地雷を踏むことは許されない。
それならばと馴染みのあるオキニに即決してしまうのは、保身を重視した自前の情けなさゆえか。
いや、そうとも言い切れないだろう。
何故かこの数日、最後の指名からしばらく時間が経ったことで、一番のオキニに対する欲望が無性にムンムンと湧き出ていた。
モデルのようにスタイルも良くて顔立ちも整い、尚且つフェラチオ上手でエロさも抜群な淫靡の理想郷。
JJ池下のヒトミさんである。
いつもと同じく、イメージコースの45分だ。
個人でシャワーを浴びている最中に入室してくる彼女の気配を感じるだけでボルテージが上がり、早くも淫情がたぎり始める。
今回もまた濃紺色のOLスーツのコスチュームだ。
こちらに向かって歩みを進めるスレンダーな膝下が磨りガラス越しにぼやけて覗き、ゾワリと全身が泡立った。
シャワーを出れば、ベッドに座って待つアイマスクの彼女の横姿が鮮明に視界に飛び込んだ。
タイトスカートの裾がかろうじて股間を隠しているものの、太腿の大半は露出している、極めて扇情的なスタイルだ。
素顔の上半分がアイマスクに隠されていても、その輝くばかりの美貌とプロポーションには、相変わらず陶然とさせられる。
濃紺衣装を際立たせる白いブラウスや柄模様のスカーフにもそそられ、しかも、あざとく装着されたベージュのストッキングは相変わらずオイリー艶に煌めいている。
表情の消えたぷっくりとした厚めの唇も官能的だ。
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