10章:10殺「大事な友人たちのために」 (3/5)

「……颯はこの世では亡くなったことにされて異世界では苦しみながら生きてると想定しよう。今、颯良は、頭が思い浮かんで春人の豪邸に着く頃だろ。まずは諒をこっちに送らせ、渚憂もアジトに戻らせる。すると諒を暗殺しようという刺客もいないことに気づき、探し出す。春人は弾き語りをやってるところに来ても渚憂はいないから帰るだろう。その刺客が女でも構わない。人間ではないのならこちらが、そいつの首を春人に持っていく」

続けて話した。

「……殺人能力者にとって害悪な奴は性別問わず始末する。春人をビビらせ颯良は颯を連れ戻すために、別の出口からこっちに帰ってきてもらう。颯は口寄せの類いなんかしない。自分の息子を殺すなんてことはしない。だから異世界に送らせるのは颯良(ジョーカー)でいい。こちらの切り札は、全てこちらで片付けよう。そうと決まれば早速行動だ。疾風は諒を連れてきてレブナントは、渚憂を連れてこい。その間に俺はこの作戦を道臣さんに話すから」