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1章:1殺「疑問」 (9/10)

「……そうだな。颯良。俺たちは殺人能力者の組織を作った。お前の父親の颯と同じ殺人能力者になったんだ。 」

続けて、何故、自分たちが殺人能力者になったのかという疑問を抱いている颯良に経緯を話した。

「……殺人能力者は、生まれつきの能力者、だと当時俺や渚憂たちは思った。だが、颯が亡くなる前に不思議なことが起きたんだ。颯に触れた瞬間────俺は体の中が熱くなった。渚憂は颯と同じ生まれつき殺人能力者なんだがな……」

続けて、彰仁の代わりに渚憂が真顔で颯良に話した。

「生まれつきの殺人能力者は、実際どれだけ殺しても死ぬというリミットはないんだ。実際、俺は結構な数を殺したがこうやって生きている。だから、お前の父ちゃんが死んだとき不思議に思った。
尖ちゃんも俺らにもわかんねぇんだ。」

と渚憂は話した。颯良は混乱してこう答えた。

「つまり……殺人能力の寿命で死んだわけじゃないってことですか……?」

この質問に渚憂を含め皆、重く首を縦に振った。

「あんなに元気だった颯先輩が、急に亡くなるとは思ってないんです。おれたち、葬式も参列しましたし、花も手向けました。」

と深刻そうに未叉樹は言った。

「でも、残酷な遺体じゃなかった。颯先輩に渚憂以外のここにいるメンバーは触れただけで殺人能力者になった。こんな皮肉な話はないだろ?颯先輩が高1のときは、殺人ゲームってのが開催された。殺人ゲームは、普通の生徒達VS颯先輩で、結果は颯先輩が勝ったんだけどな。それに、その時も異世界の魔物が颯先輩を殺すために先生に紛れたりした。それから、数十年経ってまた異世界から魔物たちが来て人々を大量殺戮している。────おかしくねぇか?」
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殺人ゲームU ©著者:霞夜穢月

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