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22章:働きたくない転々虫嬢。
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行くところがない。
こんなに辛くて悲しくて絶望的で誰かに優しくしてもらいたいのに。。
圭くんと杏里なら愚痴を聞いてくれるのはわかってる。
でも馬鹿だから、プライドが邪魔して100%の本音は言えない気がする。
圭くんも杏里も大好き。
すごくいい人たち。
でもそれとこれは別なんだよね。。。
つまんない意地とプライド。
売れないソープ嬢の転落人生。
チャイムを鳴らすとドアが開いた。
怪訝な顔をしてる。
いーちゃん、、、少し痩せたね。
汚れた私を見て「二日酔い?」って。
「うん、、、かなり、、
途中から記憶なくてジェイの床で、、、、圭くんと杏里が置き手紙くれて、、、」
説明しながらまた泣く私。
いーちゃんは水をくれた。
好きな人がヤクザで奥さん、子供いて騙されてると思う。
今ソープで働いてるの。
いーちゃんは察したみたい。
「お金を取り返したいって事?」って聞かれた。
「メイズが本気でそいつから金を取り戻したいなら、俺から社長に話すけど」
社長。
ボッタクリバーの。
1度挨拶した事がある。
カタギ。
「社長に話しても、、、相手ヤクザだし」
いーちゃんはちょっと鼻で笑った。
「うちの社長はカタギだけど、ヤクザじゃないけど下手なヤクザよりも上なんだよ」
忘れていた。
いーちゃんの店がお世話になってるヤクザの組。
なんて言うかイケイケっていうのかな、
武闘派っていうのかな。
どの表現が正しいかわからないけど有名なのは知ってる。
「メイズが本気でその男に騙されましたって言うなら、いいよ。
俺から社長に頼むよ。
社長からすぐ連絡行って片付くと思う。
その代わり、その男には2度と会えない覚悟ならね」
街から追放するって意味で会えなくなるのか。
それともせいちゃんはイリュージョンになるのか。。。
「取りあえずなんだけど、、
仕返しの前にそのヤクザがどれぐらいの実力って言うか、立場の人なのか知る事ってできないかな」
せいちゃんの名前と前にいた組織の名前、今いる組織の名前を教えた。
「調べておく。
わかったら連絡するから」
「今日はもう帰るね、、、
いーちゃんありがとう」
って言ってる途中で、ドアはバタンと閉められてすぐ鍵がかけられた。
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