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18章:好きで 好きで 好きで
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私からせいちゃんに電話する事はあっても、せいちゃんから電話がくることはなかった。
私に関心がないからだ。
その他大勢の寝た女の一人。
ジェイにせいちゃんと数人の組員が飲みに来た。
せいちゃんの兄貴分と子分?
若いやつらって言うのかな。
すごくいびつだった。
兄貴分らしき青田さんはどう見てもまだ20代。
若いやつらって呼ばれてる二人はどうみても40代だと思う。
一人ブスな女がいた。
40代の若いやつら、梅田さんの彼女らしい。
パッとしない感じの女だった。
艶の無い髪。
根元が黒く伸びてて何ヶ月も美容院に行ってないのがわかる。
不潔な感じがした。
梅田さんは指が2本なかった。
詰めたってやつだろう。
40過ぎて20代の男にへいこらしてる。
格好悪い。
ヤクザって上下関係がかなりシビアだ。
オーさんの組でも偉かった人がヘマして下っ端に格下げされていた。
自分より若い奴におしぼり渡してた。
厳しい世界だ。
せいちゃんが「メイズ!ちょっと来い!」と私を呼んだ。
「兄貴、こいつ俺の女です。メイズって言います」
私は無意識に「メイズです。せいちゃんがお世話になっています」と挨拶していた。
その挨拶は正解だったらしい。
青田さんは「せいのことよろしくね」と言った。
気分が高揚する。
テンション上がるってやつだ。
俺の女なんて都合よく急に言われて普通なら「はぁ?」って感じだろう。
でもせいちゃんが好きで好きで好きで堪らない私はその安っぽい大衆演劇の舞台に乗せられていた。
せいちゃんに恥をかかせるわけには行かない!!
私はスタッフの圭くんに頼んで、店で1番高いボトルを青田さんの席に入れるように頼んだ。
今考えたらホストと似てる。
見栄だ。
青田さんとせいちゃんはグルだったんだろうなぁ。
あぁ、、、馬鹿なわたし。。。
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