3章:再会 (2/11)

「やぱ無理ー！もう辞めたい」


あれから１ヶ月後

居酒屋でバイトを始めて、１週間
バイト休みの学校帰り、友達の真希と飲みに来ていた


まだ１週間でしょーと真希が笑う


「まかないは美味しい！ありがたい。だが、しかし！」

「じゃあキャバやる？」

「うーーーん」

「体入おいでよ」


いつもの会話
私が頷くわけがないのを知っていて繰り返される会話

真希は同じ専門の仲良しで私より2つ年上

社会人１年目で夜の世界へ入り、今年私と同じ専門へ入学した

現役入学している私たちと違い、知らない世界を知っている真希と遊ぶのは楽しかった


「愛莉と飲むのも久しぶりだね！彼氏できた？」


首を横に振る

ふと、ハルの顔が浮かぶ

でもやはり会っていないと気持ちは薄れつつあった


「真希ちゃん、ホストクラブ行ったことある？」

「ホスト？あるよー。そういえば、ヘアメイクの仕事どこの店行ってたの？」


店の名前を答える

有名グループだねと真希が言った


「ハルって人知ってる？」

「名前は知ってるよ」


知ってるんだ？と素直に驚いた