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5章:記憶 (2/34)

男「 今救急車よぶからな! 」






海斗「 待って! 待ってください! メイは... 女の子見ませんでしたか! 歳は31、 白いワンピースを着た黒く長い髪の! 」






男「 何言ってるんだ。 その子と来たのか!? 」






海斗「 いや... 夢... 」






男「 とにかく、病院で見てもらった方がいい。 」






海斗「 そんな暇無いんです! あいつ探さないと... あいつには俺が必要なんです!! 」







男「 わかったわかった。 一緒にこの森に入ったのか? ん? 」






海斗「 いや... 」






男「 こんなに汚れて。 ダメじゃないか! 命を無駄にしたら! とにかく山を降りよう。 あるけるか?? 」






頷いた海斗は彼につれられ山のふもとに降りた。
最後に見た時と同じ湖が広がっている。あの日が随分前の事のように感じた。





海斗「 今何日ですか... 」






男「 今日は4月の15日だ。 いつ入った。 」







海斗「 4月15日... たった一晩で俺はあいつを... 妊娠させた? え? 」







男「 大丈夫かあんちゃん。 頭うったか? 病院行こう! 連れてくから! 」






海斗「 いや、探さないと。 俺あいつ探さないと! 」







男「 わかったわかった。 よし、とりあえず落ち着こう。 足触るぞ? 痛くないか? 折れてはないな。 」






海斗「 俺が山に入ったのは昨日の夜だ... どうなってんだ... 」
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追憶の時 ©著者:REN

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