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3章:失踪と二重の生活
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月2で100万と提示して簡単に倍額を出した男
経営者が読む雑誌にたまにコラムを出していた。
ビシッとスーツを着こなし、柔らかな笑みを浮かべてインタビューをうけてる写真は
なんの問題もなさそうな、こんなに完璧な人が世の中にいるんだ、と圧倒されてしまう雰囲気を放っていた。
インタビュアーもその後少し感想を載せるんだけどテンションが違っていた。
私は初めてその雑誌を見てから何年もたってるけど、インタビュアーの性別までは記載されていない。
ただ、私みたいなド素人にも響くような文章を書く人、インタビューされる側の良さをうまく引き出すからきっと女だろうと勝手に思っている。
破格な値段を提示した沢村とは自然と、呼び出されたら会うようになっていた。
そうすると自動的に公太の扱いが粗末になる。
薄々はわかっていたけど、言って来ない事を良い事にそのままにしていた。
ただ、時々寂しげな顔をしている。
稼ぎ時だと思っていたからあえて相手にしない。
家も月の半分あけるようになっていた。
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なしじゃ生きられない ©著者:愛希
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