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9章:10月、11月
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9章:10月、11月
私は相変わらず、泣いていた。
いつもいつも彼が携帯を見るたびに嫌な気持ちになって
いや、違う。
彼は私の前でスマホをいじらなくなった。
その代わり、トイレが長い。
タバコが長い
そのたびに、私は機嫌が悪くなった。
自分でも嫌な女になっていたと思う
自分でもこんな思いをしてまで、彼といることに疑問を持つ
さっさと別れてしまえばいい
そんなことは分かっている。
最初はいろんな所へ泊まりに行っていたが、だんだんとそれは
安いところを探して泊まるようになっていた。
それでも、私にとってはじゅうぶんだった。
11月は彼の誕生日だ。
その前にどうしてもあげたくて、
私はネットで買ったライターをお店で黒のスワロフスキーでデコレーションした。
彼にどうしてもプレゼントしたかった。
彼の使う100円のライターや、HOTELのライターがどうしても気に入らなかった。
彼はとても喜んでくれた。
「これ、高かっただろう!ありがとう!」
「で!」
??
「ガスは?」
(え…そんなの自分で買いなよ)
「えーっ…ないけど…」
お前のそういうとこだよな…
は?
ちょっとビックリした顔をした
ま、いーけどー。
なんだコイツ
まぁ、悔しいかな、確かに一緒にあげた方が良かったのかも…
私は完全にコイツのペースにさせられてる。
でも、私が泣く度に彼は色んなことをして私の機嫌をとる。
ある時は
「真実!まな!みて、ほら」
そういって、何かと思えば手のひらから100円が消えるマジック!
!!!?!!
マジックなんかしてくれる彼氏
初めてなんですけど
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