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47章:スクールカースト【三軍女子の逆襲】 (1/20)

47章:スクールカースト【三軍女子の逆襲】

「糸さ…」


早苗が短い言葉で念を押す。

仕返しなんかしてもお母さんは喜ばないし、繊細で心の優しいあなただから、きっと後悔の十字架を背負っていつまでも苦しみ続けると思う。

自分が不幸にされたからって、その相手も道連れにしたら、あなた自身も幸福は掴めないんだよ。

瞳が潤みっぱなしのせいもあるけれど、縋りついてくるその揺らいだ目の色から早苗の哀願が聞こえたような気がした。

彼女の端正な顎周りや、ブレザーの前部分などは粘液のミックスジュースに濡れ光っている。

岩山はくっと眼を閉じる。

唇を噛んで、念じ込まれた友人の説得をゆっくりと咀嚼すると、やがて不自然なほどに長い間をとってから開眼して、早苗を睨め付ける。

険しく整えたその表情に、もう怯えの気配はなかった。


「早苗ちゃん、あなたも同罪だよ。」


「えっ?」


早苗の心臓が驚きに跳ねる。


「あなただって、私が岩倉さん達のグループに囲まれて暴行されてた時、あなたは止めには入ったけど赤山さんが怖くてそのまま私を放置したよね。」


「い、いや…」


いきなり敵愾心を剥き出しにされて、早苗は戸惑いを隠せない。

教室の隅から、酸っぱいような青臭いような不快な匂いが立ち込める。

先程早苗の吐いた嘔吐物が異臭を発してきたのだ。

相当たっぷりと精液をほとばしったのだろう、その床上部分は辺り一面奇妙な水溜りが広がっていて、その上に杏仁豆腐のようにひしめき合う不規則な形をした白い塊と脇に飛び散る半透明な飛沫が惨たらしさを物語る。

阿部や有村にとっては、彼女のものならば思わず鼻を摘みたくなるような悪臭すらも芳しく感じてしまうのかもしれない。

岩山もそのグロテスクな領域に目を向けてしまい、まともに鼻腔にも入ってきて少し頭がくらっとしたが、平然を装い続けている。

むしろ、ざまあみろと心中で毒づいたくらいだ。

何せ、一見して素晴らしい人格者だと思える人であっても、心の中に何を忍ばせているのかはわからない。

仏のような顔で笑いながら、胸に悪魔を飼い慣らしている人間は大勢いる。

胃液まで吐いたんだ、この女が受けるべき天罰はこれで充分すぎるほどだ。
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三人の女豹女教師 ©著者:小島 優子

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