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17章:一線を超えた熾烈な女同士の戦い (1/10)

17章:一線を超えた熾烈な女同士の戦い

殺意で目をギラギラさせていた雪絵に臆することなく、由羅はにこやかな笑顔で勝負を申し出た。




雪絵「はあ? ふざけんじゃないよ。

あんたと何の勝負すればいいってんだい?

あんたもあの女と同類なんだろ?

まずはあんたから殺っちまうかい?」





岩倉「雪絵! 私がやるよ!

ナイフよこして!」





「お前ら、やめろー!!」





自ら殺戮を志願した岩倉に仰天した男子が大声で叫んだ途端、由羅の表情が強張った。





雪絵「な、何すんだよ!

いででで…。」





岩倉にナイフを投げ渡そうと、一瞬の隙を見せた雪絵の手首を掴んだ由羅は、握力をかけてナイフを手放させた。

床に落ちたナイフが岩倉に届かないように、由羅はアイコンタクトで橋本の元に足蹴りした。





由羅「橋本さん、ナイスキャッチ!

それ、こっちによこして!」





ナイフを即座に拾い上げた橋本は、迅速に由羅に手渡した。





雪絵「早苗、テメー、覚えてろよ!

正助、あんた、いつまで寝っ転がってんだよ!」





大久保「あがっ…!!」





ストレスがマックスに達した雪絵は、立ち上がって一向に自分をフォローしようとしない大久保に苛立ち、腹部をガンガンと踏みつけた。





由羅「フフフ…。

このナイフは没収ね!

大丈夫、橋本さんは私が守るから。

さて、勝負は引き受けてくれるの?

おんなボスさん。」




華奢な腕からは信じられないような男性的な圧力で、唯一の武器を没収されてしまった雪絵には成すすべがなかった。

この女は只者ではない。

雪絵も由羅と同じく、自分と同じ匂いを感じて一目置き、勝負を受け入れた。




由羅「そうこなくっちゃ!

で、申し訳ないけど、男性陣は橋本さん連れてどこか遠くで待機していてくれる?

岩倉さんは廊下で見張っていてね。」




癒しの笑顔に戻った由羅は、この場にギャラリーがつかないよう、全員に退去の指示を出した。

男性陣は橋本と痛みを堪えて立ち上がった大久保を引き連れて素直に指示に従ったが、岩倉は猛反発した。





岩倉「はあ?

何で私があんたなんかに命令されなきゃならないんだよ!」





雪絵「友美! 止めな!

コイツの言う通りに、あんたは廊下で見張るんだよ。」
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三人の女豹女教師 ©著者:小島 優子

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