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16章:女教師から女子生徒へ宣戦布告 (1/10)

16章:女教師から女子生徒へ宣戦布告

由羅「ゆかり、見た?

あのバカ女の泣きっ面!

もう、笑いが止まらないわよ。

アーハッハッハッハッ!!!」





ゆかり「…。」





猥らに倒れ込んだ優子を置き去りにした由羅とゆかりは、並んで階段を歩き、由羅は得意満面になって沈黙を守るゆかりを前に高笑いを重ねた。

一方のゆかりは憂を帯びた瞳を伏せたまま、皆目返答しようとはしなかった。

それに見兼ねた由羅がゆかりの正面に回って立ち止まると、ようやくゆかりが顔を上げて目線を合わせた。





由羅「ゆかり、あなたもああにはなりたくないでしょ?

だったら、私と一緒にあの女を笑いなさいよ。」






またしても項垂れてしまったゆかりは、卑屈な表情を浮かべていた。

それは泣きそうな衝動が喉元からせり上がり、言葉を詰まらせた様子だった。

これに眉をひそめた由羅が放った言葉とは、ゆかりにとって苦難極まるものだった。






由羅「わかってるわよね?

あなたのパネル、私が預かってるのよ。

あれが拡散されたら、あなたもあの女の二の舞になるのよ。」





由羅は言葉の最後で限界まで眉間のしわを縮めて睨み、声を低めて脅迫した。

由羅は学生時代にゆかりをピンクサロンに斡旋したばかりでなく、ゆかりのパネル画像を店から所有の端末に転送させて保存していた。

これはゆかりがいざ逆らった時、それをSNSで拡散して、関係者に風俗の過去をバラすという目的の為だった。

当然のように由羅を姉のように信頼するゆかりは、彼女にそんな目的があったとは一切知らず、掟を破って優子と仲良くしていたことで由羅の逆鱗に触れ、画像拡散というキツイお灸で脅された。

学生時代から付き合いのある山田と西郷を始め、他の職員や生徒に風俗の過去を知られたくないゆかりは、もう由羅の言いなりになるしか道はなかった。

そう、着任式が終わってクラスに向かう途中、ゆかりの端末にその画像が添付された脅迫メールが、由羅から配信されていたのだ。
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三人の女豹女教師 ©著者:小島 優子

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