ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

11章:やっせんぼう教師 西郷吉之助の恋 (1/10)

11章:やっせんぼう教師 西郷吉之助の恋

「やっせんぼう!」


標準語では聞き馴染みのないこの言葉。

鹿児島弁で「役立たず」、「 臆病者」など、ダメな男を象徴する意味として使われ、鹿児島男児がこれを言われると凹んでしまうという。

この言葉を容赦なく西郷に浴びせたのは、先輩の山田だった。

山田は鹿児島の出身ではないが、西郷が自分を卑下する場面によく使っていた言葉として記憶に残っていた。

事のいきさつは、西郷との再会に喜んだ山田がその日の夜、彼の奢りで西郷を飲みに連れて行った時のことである。

山田に本日のあんばいを尋ねられた西郷は、ゆかりに帰宅を共にする事を拒否され、一人で歩いて帰られてしまったと正直に話した。

西郷の良き理解者である山田は、ゆかりとの恋の進展を唯一応援してくれている兄のような存在である。

ゴールデンタイムの時間帯に差し掛かった大衆居酒屋の店内は、平日にも関わらず大盛り上がりだった。

和気あいあいとした喧騒が耳をつんざく空間で、お酒が進んでほろ酔いとなった山田が、西郷の器量のなさに呆れて説教を始めた。


山田「で、ゆかりちゃん一人で歩いて帰ったの?

お前、バカだな!

そこはゆかりちゃんを追いかけるべきだぞ。

心が病んでる彼女を一人にしてどうするんだよ?」


西郷「すんもはん…。」


西郷は親身になって相談にのってくれている山田の助言が、ズサリと胸に刺さった。

西郷がいつまでも進展しないのは、その器量のなさが原因だとハッキリ指摘されたからだ。


山田「あーあ、お前、やってはいけないことしたな。

確かに鬱陶しがられるかもしれないけど、今の彼女のボディーガードはお前しかいないんだよ。

SPが大統領に嫌われたからって、自らボディーガードを拒否するか?

そんな時こそ、頼り甲斐を見せるべきなんじゃないのか?」


いくら煙たがれようが、新しい職場での初出勤で、彼女が頼れる人間は同期の西郷だけである。

それなのにゆかりに罵倒されたことで怖気づき、いじいじと引き下がってしまった西郷を頑なに叱る山田が、彼にこんな意地悪な質問を投げかけた。


山田「西郷!

水嶋選手に無くて、お前が持ってる武器ってわかるか?」
92 /607

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

三人の女豹女教師 ©著者:小島 優子

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.