２０１５年 ６月某日




きっかけは一通のメールだった。

滋賀県大津市編（前年の９月）で取り上げたキャバ嬢のＭさんから、同伴依頼のメールが届いた。

あれから営業メールすら来なかったというのに、俺が長野県在住だとわかっていながらそのようなメールが来るということは、よほどお店が困っているのだろう。

理由はどうであれ、ラストに僅か数十分のみ付いた嬢から、例え営業とはいえども俺を必要としてくれているのだから悪い気はしない。

そして、このメールがきっかけで、また彼女に会いに行きたいと思い始めた。

そうと決まれば日取りを決めてまた大津に出向き、ひとまず風俗遊びを計画するだろう。

そう、大津と言えば前述した雄琴ソープランドである。

ここでいの一番に浮かんだのが、一度遊んだことがある秘書系ソープに在籍するゆいな（仮名）さんだった。

彼女の予約は前日に完了済みだ。

この日は金曜日の夜から土、日と時間を作ることができ、手始めに岐阜へ立ち寄って、ご無沙汰だった岐阜のデリヘルで遊んでみようと試みた。

まだ計画の段階では、風俗と同伴のことで頭がいっぱいだったので、観光のことはあまり視野に入れていなかったが、後々この旅が今まで興味を示すことがなかった歴史の面白さを実感し、自分の中でも価値のある旅へと成長する。