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3章:初日の出
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初日の出。
私はアサヒくんと2人、私の地元にあるマイナーな小さな神社がある石段の天辺で眺めた。
「今年も宜しくね、しおり」
「うん!」
そう返事しながらも眩いオレンジの光に照らされたアサヒくんの黒髪が透けてユウヒくんを連想してしまった私。罪悪感を拭うように、私はアサヒくんに家族のことーいや、兄弟のことをー
聞こうと決心した。
アサヒくんの内側にもっと踏み込みたい。私はアサヒくんが好きだから。
「アサヒくんって兄弟いる?」
穏やかに空を見上げていたアサヒくんの表情が曇る。
「なんでそんなこと聞くの?」
質問を質問で返され、私は正直に話した。不意打ちには弱い。
嘘もつきたくなかった。
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