16章:始まりは童貞 (2/27)

ゲス神がノモスを消した後
　
　
　
下の世界。
　
　
　
ゲス神が居た世界は、ゲス神のしてきた事全てが、イノスのしたことになり。
　
　
　
世界は何事もなかったように時を刻んでいた。
　
　
　
それからまた少し時は流れ。
　
　
　
一美が何故か子を宿した。
　
　
　
イノスもまた子を宿した。
　
　
　
一美の宿したのはゲス神になる前の変神の子。
　
　
　
そしてイノスの宿したのは、新たな小さな世界の意思。
　
　

無事に生まれた一美の子は女の子で、イノスのは男の子であった。　
　　
　
二人の子は父を知らずに育ったが、周りには一美、イノスだけではなくシヴァやマユミ、マスミ…
　
　
　
沢山の神々により沢山の愛情を注がれすくすくと育った。
　
　
やがて二人は結ばれ一人の男の子を生んだ。
　
　
　
名を夢神。
　
　
　
生まれながらにして、力だけならばシヴァ、闇神と肩を並べるほどであった。
　
　
　
しかし…
　
　
　
幸せは長くは続かなかった。
　
　
　
夢神の両親は突如現れた玄武を名乗る神により消されてしまったのだ。
　
　
　
玄武を名乗る神は夢神の両親の命を賭けた攻撃により追い払う事はできたが…
　
　
　
夢神は親を知らない間に亡くした。　
　
　
　
親を亡くした夢神であったが、一美とイノスに守られながらまっすぐに育った。
　
　
　
人で言うなら17歳位になったある日。
　
　
　
夢神は神界にある古びた小屋を見つけた。