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11章:フェイクオアリアル? (22/23)




数名だけど、新しい店にも来てくれるというお客様に恵まれ、初日は同伴と他にも来店予定があった。


「さすがミツルくん(スカウト)が連れて来た子だね。あたしはユウリ。」


帰りに話しかけてくれたのは、長身でスレンダーなショートカットの人だった。

30代手前くらいかな?


「一緒に居たホストは彼氏?」


三人で居たところを見られたんだろう。サバサバした口調で不快感はなかったけど、なんだか試されている気がした。


「あの人は、スカウトを紹介してくれただけで、面倒見がいいからお願いしただけですよ。」

「そうなんだ。てっきり担当かと思った!」


ユウリさんは豪快に笑った。


「まぁ、あたし、この店のお局みたいなもんだからさ。困った事あったら何でも言ってね!」


ゆうひと名前が似てるな、それが第一印象だった。
それから、ドレスが少しかぶったかなって。


もうキャストの女の子とは深く関わるつもりはなかったから、当たり障りない会話をして帰った。


「お疲れ様。
初日どうだった?」


家に帰ると、お決まりの眼鏡姿にホッとした。


「久しぶりでかなり酔っちゃった。」

「本当だ。ちょっと呂律が回ってないな。笑 水飲む?」


水を渡してくれたカイリくんは、自分の足の間にあたしを座らせた。


「ねぇ、ちょっとだけドレス着てみてくれない?」

「ドレス?なんで?」

「いいじゃん。あの青いやつ着てよ。」


面倒だと思いながらも渋々言われたとおりドレスを着た。


「ふふ、こっち来て?」


手を引かれ再びソファに座らされたると、体に腕を絡めるカイリくん。


「セクキャバってこんな感じなのかな?」

「ちょっと、これがやりたかったの?笑」

「セクキャバってよりイメクラかな?」


露出している部分に楽しそうに口づけをし始める。


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Addiction ©著者:結月 杏奈

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