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6章:一方その頃…
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6章:一方その頃…
『坊っちゃん、連れて来ました』
『ご苦労。下がっていいぞ』
『はっ』
『みちるさん、お会い出来て嬉しく思います』
『あなたは…りゅういちさん!?』
『おや、覚えて頂いてたんですね?
ますます光栄です。
手荒な真似をして申し訳ありませんでした。
あなたに来て頂いたのは、俺の差し金です。どうかお許しを』
『どうして…こんな事を?
貴方とはあの時に終わった筈よ?』
『終わってなんていませんよ。
俺はまだ、貴方の事を…』
『私には貴方の気持ちを受け止める事が出来ないって言ったじゃない!』
『犬が居るから。貴方はあの時そうおっしゃいました』
『そうよ!私にはわんちゃんが…我が子として愛してるわんちゃんが居るの!
今日だってお散歩の最中だったのに…今頃わんちゃんはひとりぼっちで迷子になってるわ!こんなのって最低!今すぐ帰して!』
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