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108章:‡ルイの想い‡
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108章:‡ルイの想い‡
前半、少々お涙を。
本当に、地味で質素な女性でした。
面長で下膨れで、一重の細く小さな目。
正直、美人とは言い難いタイプでした。
話し方も、籠もった感じで声も低くて、享年30才だった彼女は、もっとずっと年上に見えました。
友達付き合いも上手く出来ず、イジメられっ子だったみたいです。
でも、彼女は純粋な恋をしました。
綺麗な恋に落ちました。
{ルイさん……}
そう呼び掛ける時、彼女の心が檻を飛び出してたんです。
確かに、こんな行為って、受ける側に依っては、気持ち悪い、なんて捕らえられてしまいがちです。
でも、ルイは違いました。
ルイには未だ、沢山の女の子のファンが居ました。
お洒落で、お茶目で、キラキラしてて。
勿論、ファンレターも沢山貰ってました。
でも、ルイは節子さんを特別な存在、と位置付けたんです。
後半、ちょっと心霊体験を。
琉斗は、実際にそこには居ませんでした。
私自信も、実際とは全然別になってました。
本当に大きかったんです。
後に、神主君に話したら、怨みがいっぱいだから、と言ってました。
自分達の気持ち、思いの度合いを伝えたいから。
でも、実際は小さくて、それは目の錯覚だと言います。
月刊チャンピオンは、結構な凶器でした。
ムカついたのより、悔しかったんです。
不思議な気持ちでした。
前後してしまいますが、千葉家の皆様は《姻族関係終了届》を出す、と迄言い出しました。
節子さんにいても、もう一切を実家の伊藤家に任せる、と言い、ケン君についても何の愛情もないみたいな様子でした。
孫は目の中に入れても……
なんて、そんな気持ちは毛頭ないようで、伊藤家に渡すようです。
冷たい人達でした。
ルイは、何とかして節子さんの無念を晴らしたい、そう考えたようでした。
この次ぎの章では、現在のルイがお邪魔する予定です。
また、新たな栞を、ありがとうございました。
こうして、家族の皆様に巡り会えるのも、天国に居る家族の引き合わせだと思います。
お付き合い下さいm(_ _)m
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