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19章:†幹耶の生活指導†
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昨日、芳樹は有弥に、自分とお揃いで色違いのジャケットを買って来た。
そして、2人だけでお風呂に入った。
そしたら、有弥は曲げたお臍を、元に戻した。
今朝の朝食は琉斗が担当。
やっぱりね、洋食で有れ和食で有れ、プロはプロ。
ポトフとガーリックトースト、トロトロのミートオムレツに、昨日店から持ってきた、パンチェッタと海草のサラダ。
ナチュラルポテト。
琉斗は航太と磨夜を気遣って、2人の取り皿に、サラダのお代わりをよそう。
それから、みんなに
『ポトフ、いっぱい有るよ?』
と言った。
人参が美味しい。
やっぱり私はウサギらしい。
『琉斗、ポトフお代わり〜♪』
と言って、自分の器によそう。
そして、磨夜と航太にも。
生理的に受け入れられない航太。
理由は、田舎のオヤジ臭さ。
いえ、本当におじ様ならば、割り切れる。
でも、私と同じ世代。
それでも一々、田舎臭い。
食事の途中で、歯肉に挟まったモノを、口を開けたり閉じたりしながら、クチャクチャするし、サラダを取った小皿の縁を口に付けて、音を立てて掻き込むし。
当然ポトフはズルズルと。
トーストだって、粉を平気で床に落とすし、指は大きな音を立ててなぶるし。
口に物を入れたまま、咳払いをしたり、貧乏揺すりをしたり。
親そっくり!
見ていて苛々する!
その点磨夜は、行儀がいい。
ポトフはちゃんとスプーンだし、トーストはお皿の上でかじるか、千切るか。
サラダのお皿を掻き込むような事もないし、ちゃんと、口を結んでモグモグと。
とにかく、航太の食事の仕方に閉口だった。
それに、食べ終わった後、指を口に入れて、歯に詰まったモノを取り除こうとする。
楊枝が必要なようだった。
でも、それに関しては、一度
〔歯磨きしてきたら?〕
と言ったので、止めた。
まぁ、親が親だ。
でも、幹耶も翔も、そして磨夜だって、親に放置されて育ってる。
尤も、逆にそうだったから、余計な影響も受けなかったのかも知れない。
『ね、もう少し静かに食べてよ。
つか、汚い食べ方止めて!』
と、とうとう有弥が言った。
航太が有弥を睨む。
『どう喰おうが勝手だろ!』
『でも、みんなで一緒に食べてるんだから、気分悪い!』
『有弥、もう、止せ』
と芳樹が言った。
『でもさ、汚いんだもん!』
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