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15章:†神様の居場所†
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今朝は、私が朝食を作る。
早起きの琉斗が、洗顔を済ませると、近くのコンビニに行った。
新聞を買う為。
勿論、地元紙。
あの金子食堂、どうでもいいけど、やっぱり気になる。
昨日セットして措いたご飯が、そろそろ炊き上がりそうだ。
秋刀魚を焼いた。
玉子焼きを焼く。
納豆とお新香と、何だか貧相だが……
〔Hey! mille-feuille♪〕
帰って来た。
『お帰り!』
『ただいま♪
この新聞でラスト!
みんな買ったみたい。
あ、ついでに牛乳買って来た』
と言って、カウンターに置いた。
『あ、アリガト。
ちょうど切らしてたっけ』
と言って、冷蔵庫に牛乳を3パック仕舞った。
お猿さんが、バナナを食べる時に飲む。
牛乳は、飲んだ量がカロリーだと言うのだが、あの猿は太らん。
『あ〜……
こんなガス台使ってるから。
姉ちゃん見て?
何時の時代のガス台なんだか』
と、新聞を広げた琉斗が言った。
お鍋に《ほんだし》と水を入れた。
軽く掻き混ぜて火に掛けた。
私は、水の内にほんだしを入れてしまう。
本当は、沸騰してかららしいのだが。
新聞を覗く。
昔々、こんなタイプのガス台、確か有ったよね?
私が確か中学生位の、いや、その前位から。
ツマミを押しながら、火を点ける、あのタイプ。
今でも有るとは思うが、随分改善、改良されてる。
厨房は、燃え切ってなかった。
流し台や、調理台は残ってる。
あちこちにテープのようなモノが貼られてて、もう、使えなくなった冷蔵庫や、食器棚も有った。
『ふぅ〜ん、結局そんな原因だったんだ……』
と琉斗が呟いた。
『なんて書いて有るの?』
『あのね、ガス台のツマミの部分に、油カスや埃が溜まってたんだって。
で、あのオジサンは、ガスを止めたつもりで、家に来てたみたい。
火は消えてたんだけど、ツマミが埃でつかえて、しっかり戻ってなくて、ガスがずっと漏れてたんだ。
でも、あそこん家って臭いじゃん?
厨房も店も。
あの人達、鼻が利かなくなってたみたい。
それで、気付かずに煙草に火を点けちゃったんだって。
そんな状態で、よく他人にご飯作るなんて言えるよ。
結局、掃除してないのが、原因じゃない。
あれだけの広さなら、全部ピカピカに出来るのに』
と琉斗がボヤく。
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