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8章:‡なんくるないさー‡
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変なにゃんこ!
奴は肉食獣だ。
故に腸は短い。
だから、野菜や果物は好まない。
と思ってたが、違うらしい。
『家の猫は、沢庵を喰う』
と水樹さんが言った。
にゃんとも言えない。
みんなで林檎を食べ終えると、全員代行。
ロッキーは、ジンと一緒に来ていて、ジンの所に泊まるらしい。
『じゃ、水樹さんと拓也さんとキラとザムと、純君、ルイさんと、ジンさん達と……砦達はどうするの?』
砦と悠斗は一緒に来た。
悠斗は真面目な子で、お酒は飲まなかった。
でも、18になって車の免許を取り、今日は親御さんの車で来たようだ。
『砦は俺が送るッス』
と言った。
『そう?じゃ、お願いね』
と言う事で、代行を7台呼んだ。
『砦、帰ろ……
ねぇ、砦、帰ろうよ』
砦が寝てる。
『砦!起きな!』
と私が言うと
『りぃ姉、此処何処?』
『私ん家!
お疲れさん、あんた明日お弁当作るんでしょ?』
『ん?そーだっけ……』
と言ってもそもそと起き出すと
『にゃんこ♪』
と言って、ミルフィーを掻き回す。
ミルフィーは、何気に掻き回されるのが好き。
目を細める。
人懐こい、と言うか、変なにゃんこ。
わんこみたい。
凪が砦と悠斗に、小さな包みを渡す。
『バイト料は別だからな。
お疲れ』
と言った。
《ありがとうございます》
と、この一瞬だけ、砦は素面に。
しかし、直ぐに酔っ払いに戻った。
疲れてるのだから、仕方ない。
悠斗と砦を、玄関で見送る。
お出迎えにゃんこは、お見送りにゃんこ。
上がり框にきちんと正座して、2人を見送った。
間もなくして、インターフォンが鳴った。
〔両毛代行です〕
『お世話様です、只今伺います』
と言った。
みんな立ち上がって、玄関へ。
家族みんなで、車の在る所迄行って見送った。
凪は、水樹さんにも包みを渡してた。
水樹さんは、断った。
自分は、居酒屋凪の社員なんだから、と言った。
でも、凪は無理矢理に押し付けた。
そして、家族だけになった。
芳樹がお風呂を汲んで、有弥が凪のする後片付けを手伝い、幹耶がみんなの布団を敷いた。
蓮は琉斗と英語で語り合う。
冗談を言い合い、私に話を振るが、私にはそう、語学力が無い。
蓮は凄い。
生きた英語を、ちゃんと身に付けてた。
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