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6章:‡凪とご近所‡
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その声に、幹耶が起きた。
『姉ちゃん、今何時?』
『もう、6時半過ぎた』
『ヤバ!今朝子供達が登校したら、ミーティングが有るんだっけ!』
『おい!有弥、お前起きろ!』
と芳樹。
『ん……ヨシキ〜♪』
『お前、何処に触ってる!
つか、蓮兄、起きてよ。
今日浦和に行くんだから!』
と、蓮を見る。
蓮はミルフィーを抱えてスヤスヤと。
ミルフィーも、ふにゃ〜っとしてる。
やっぱりこの2体、良く似てる。
幹耶は洗面所に行った。
『ん……芳樹今何時だ?』
『もう6時半回った!』
『芳樹、急ご、ヤバいよ!』
と有弥。
『だから、起こしたんだ!』
と芳樹。
しかし、蓮とミルフィーはスヤスヤと。
『片桐先生!
浦和に着きます!』
と芳樹が言った。
すると蓮は
『え?もう浦和?』
と跳ね起きた。
蓮が起きたので、ミルフィーも起き出した。
布団から出ると、思い切り両手を伸ばして背中を反らせ、それから体重を前に掛けて、後ろ足を伸ばす。
それが済むと、座って顔を洗い始めた。
『夢だったのか』
と蓮はワケの解らない殊を呟くと、布団から出た。
ミルフィーはリビングに向かう。
私も着いて行く。
リビングに行ったミルフィーは、人間らしく、先ず、トイレ。
それから、何故か、翔の家の前に正座する。
暫く翔を見つめると、自分の定位置に行って
{にゃあ}
餌と水を持って行く。
話の解るにゃんこ。
試しに言ってみた。
『ミルフィー、おあずけ!』
{にゃあ}
ミルフィーは直ぐに食べ出した。
やはり猫は猫だった。
凪のご飯がカウンターに並ぶ。
手を洗って、先ずは翔に届ける。
ぶり大根と、出汁巻きと、秋茄子と胡瓜のお新香、梅ご飯と豚汁。
みんなリビングに来た。
先ずは翔にご飯を供えて、お線香を上げる。
翔、今朝豚汁だって♪
と言うと、翔がニンマリ。
《戴きます!》
『豚汁〜♪』
と有弥もご満悦。
芳樹は、ぶり大根の大根が好き。
幹耶は出汁巻き。
酸味の有る梅ご飯は、スルスルとお腹に入る。
『有弥は今日も残業か?』
と凪が訊く。
『うん……毎日外車。
殆どが電気系統、もうヤダ!』
有弥が豚汁を掻き込んだ。
みんな時計と睨めっこしながら、ご飯を食べるので、凪も私も釣られて、時計を見る。
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